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なぜ省エネ化が重要だと考えらているのか?
2019.06.29
弊社の建築に対する考え方
省エネについて
なぜ、省エネ化が重要なのか?改めて考える
住宅における2020年の省エネ基準義務化が見送られ、「こういう省エネ仕様にすることも重要ですよ」と言った程度の説明だけが義務化されるというなんともお粗末な展開になっています。
住宅業界では、賛否両論があるんですが、「義務化されなくて正解。差別化がはかれる」とコメントする関係者もいますが、正直ビックリしました。
他の省エネ先進国から見たら、今の日本の省エネ性能は半分以下。それを省エネ先進国の7割程度の性能に高めることを義務付ける内容が却下されたのです。
原発の事故を通じて原発を反対する国民が多数の中、省エネ義務化に関しては、先送りというのは大人の選択肢としてはナンセンスでしょう。
この程度の義務化は、差別化になりません。
原発事故を通じて今後のエネルギーの使い方に関してリーダーシップを持って世界に示す立場である日本。
最低限のこそ上げをして、そこから世界に誇れるような環境づくりをやっていくことが重要です。
しかし、結果として省エネ先進国の端っこにようやく入れそうな2020年の省エネ義務化が見送られたので、後できるのは、意識ある専門家が、社会に認知されるだけのインパクトのある建築環境を作り続けるしかないでしょう。
【40畳のLDKが10畳用エアコン程度で十分空調が可能な高気密高断熱仕様の住宅光熱費軽減にもつながるが、エアコン風をほとんど感じず夏涼しく冬暖かい空間は居心地がいい】
ただ、知っておいていただきたいのは、
「これから10年で確実に、日本でも省エネ性能の高い建築は不動産価値が高まる」
ということです。
現在ヨーロッパをはじめ、不動産に対して省エネ性能のレベルづけがされていて、それに伴って不動産価値も違ってきています。
短期目的で建てる建物以外は、建物の長寿命化が真剣に考えられはじめていますが、日本でも確実に省エネ性能の高い建築が、一般的な不動産価値としても高く評価されはじめるでしょう。
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。