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プロの設計事務所に注文住宅を依頼する5つのメリットと依頼するときのポイント
2020.04.16
高級住宅
注文住宅の設計は設計事務所に持ち込まれる依頼の中でも多くを占めています。
注文住宅とは、文字通り注文してから設計し建築を始める住宅のことで、すでに建物が設計されている建売住宅とは異なります。
住宅の設計を一から決められるので、自分の好みの工法やデザインを選ぶなどマイホームにこだわりたい方に向いている買い方となっています。
では、プロの設計事務所に注文住宅の設計を依頼することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
注文住宅の依頼時におさえておきたいポイントについてもご紹介します。
1.注文住宅の主な依頼先は3つ
注文住宅の依頼先は、大きく分けて3つ、設計事務所、ハウスメーカー、工務店があります。
それぞれの違いをまずは押さえておきましょう。
・設計事務所
そもそも設計事務所とは、建物の計画立案や設計を専門としている事務所のことです。
実際に建物を建てる施工会社とは独立しているため施工はつながりのある工務店に依頼します。ただし、施工時には監理業務として、建物を建てている現場に立ち合う義務があります。また、施工者に対しては、発注者(家を依頼した人、建主)の専門家窓口として折衝する立場(発注者の強い味方)にもなります。
・ハウスメーカー
ハウスメーカーとは、国内に営業所を持つ大規模な住宅建設会社のことです。
住宅展示場にモデルハウスを展示している会社をイメージしていただくとわかりやすいでしょう。ハウスメーカーでは、会社に属する設計士が図面を作り下請け業者となる工務店に施工を依頼します。「自由設計型」と「企画型」と呼ばれる注文住宅を展開しています。
自由設計型とは、ある一定のパターンの中から発注主が好みの間取りや内外装の材質、設備を選んでいきます。「規格型」とは、すでに間取りや内外装の材質、設備が決められているため選択の自由度が低くなります。
ハウスメーカーでは、設計事務所に比べると設計に対しての自由度は低くなるものの、営業マンが最初から最後まで担当窓口として動いてくれることや住宅ローンのサポートをしてくれるところ、住宅の長期保証制度や設備のメンテナンス制度が整っているのがメリットとなっています。
ただ、自然素材を使いたい場合などは、扱っているメーカーが少ないので、設計事務所や工務店の選択も視野に入れておきましょう。
・工務店
工務店は、ハウスメーカーに比べると地域密着型の住宅建設会社で、より注文主の希望に応じた設計をおこなえます。ただし、設計事務所に比べると、一般的に自由度は低く、既存のプランの中から間取りや設備を選ばなければならないといった制約があります。
このように、注文住宅を買うにあたっても、自由度を重視するなら設計事務所、会社への安心感と窓口が一本化されていて忙しい人には最適なハウスメーカー、自由度は低くてもいいからコストを抑えたい場合は工務店が向いているなど、それぞれに違いがあります。
それでは、設計事務所に注文住宅を依頼するときのメリットをご紹介しましょう。
2.設計事務所に注文住宅を依頼するメリット
工法などの自由性が高い
設計事務所では、どんな住宅にしたいのかを注文主に細かくヒアリングします。そのため、具体的な工法や間取りの希望、内装や外装にはどんな材質のものを使うのかなど、ハウスメーカーや工務店では選べなかった選択肢を増やせます。
デザイン性に優れている
設計事務所で家づくりをする際は、ゼロから設計を起こしていきます。従来の価値観にとらわれないデザイン性に優れた設計もできるので、おしゃれな家に住みたい方、よくあるようなデザインではなくオリジナルの住宅を注文したい方に特に向いています。
また、建築士には、それぞれ得意とするデザインがあるので、自分の理想とするデザインが得意な建築士を依頼前に調べておくといいでしょう。
自分の理想が伝えられ、自分だけの設計がしてもらえる
ハウスメーカーや工務店に依頼する場合、工法や間取りなどをあらかじめ決められた中から選ばなければなりません。そのため、自分の理想を伝えにくいデメリットがあり、希望に100%合うような家を実現するのは難しくなります。
これに対して、設計事務所では、注文主の希望や理想を聴き入れたうえで、どのような家にしていくのかを一緒に作り上げていきます。年齢や家族構成、ライフスタイルに応じた設計を希望するなど、自分の理想をしっかりと建築士に伝えましょう。
土地の条件を引き出す住宅を建てられる
住宅を注文するにあたっても、土地によっては、建築制限がかかっていたり、面積が狭い、変形していたりするなどいろいろな条件があります。設計事務所では、これらの土地を調べたうえで、より土地を活用できる設計をします。
また、土地柄的に景観を合わせた方がいいなどの条件もあるでしょう。そんな時は、地域密着型の設計事務所を訪ねてみてください。特に地域に古くからある設計事務所では土地や風土といった環境に応じた設計を得意としています。地域的な条件を満たした住宅づくりができるでしょう。
もちろん、全国的に活動している設計事務所もあります。最近はインターネットの普及により、近隣でなくても問題なく設計と設計監理を行うことが出来るようになりました。
欠陥住宅になりにくい(施工時に立ち会ってもらう場合)
住宅の建築をハウスメーカーや工務店に丸投げしてしまうと、注文主の監督が行き届かず、建てられた住宅に瑕疵があったり、手抜き工事があったりといったケースが稀におこります。
設計事務所に依頼する場合、建築士は監理業務として施工現場に立ち会います。図面と施工があっているか、手抜きはないかなどを厳しく監督するため、欠陥住宅になりにくくなります。
3.設計事務所に注文住宅を依頼するときのポイント
事前に希望の条件を決めておく
設計事務所で注文住宅を依頼する場合、建築士との話し合いを経てどのような設計にするのかを決めていきます。とはいえ、話し合いの時間は無限にあるわけではなく限られているので、事前にどのような住宅を希望するのかをまとめておきましょう。
特に、玄関の位置や部屋数といった間取り的な問題、工法やデザインイメージはあらかじめ固めておくといいでしょう。
早期に予算を確認する
設計事務所で注文住宅を依頼すると自由度が高くなるとお伝えしましたが、すべてを自由に決めてしまうと予算がいくらあっても足らなくなります。住宅建築にかかる費用については、設備や内外装の費用に関することもそうですが、設計事務所へ設計監理費を支払わなければなりません。
設計監理費の相場は、建築工事費全体のおよそ10%程度となっています。そのため、総額が大きくなるほど設計監理費も高くなるので注意しなければなりません。後から総額が大きくなりすぎたと後悔しないためにも、なるべく早期に見積もりを出してもらうなど、予算を確認しておきましょう。
施工会社を確認する
設計事務所へ注文住宅を依頼する場合、多くは設計事務所が作った図面をもとに別の工務店が施工をおこないます。そのため、注文主と設計事務所との相性が良くても、施工会社との相性が悪ければせっかくの住宅づくりが残念な結果になる可能性も否定できません。
満足のいく住宅づくりをするためにもあらかじめ取引のある施工会社を確認しておいて、自分にとって相性が良い会社なのか、外部的な評判はどうなのかについても調べておきましょう。
もちろん、設計事務所も施工会社を選定をお手伝いしますので、安心されてもいいでしょう。
4.まとめ
最近は、工務店でも設計事務所並みの設計力を身に着けているところも出てきていますので、設計事務所もうかうかとしておれません。ただ、設計事務所が他の2社と明確に違うのは、発注者側の専門家として、施工者と折衝する立場にいることです。
直接、ハウスメーカーや工務店に設計と工事を依頼した場合は、発注者側が直接ハウスメーカーや工務店とやり取りして進めます。ある程度の建築に対する知識がない場合は、相手の言うなりになる可能性があります。
ハウスメーカーや工務店のことを完全に信頼できると思えればそれに越したことはありませんが、自分たちの立場に立った専門家がいると、とても安心し、更にクオリティの高い住宅ができるでしょう。
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