- TOP
- セカンドハウスを老後に所有するメリットとバリアフリー対策の注意点
都会でバリバリと働いてきたならば、老後は今までの生活と違ったゆとりのある日々を送りたいと考えたくなるかもしれません。
こうした時に、セカンドハウスがあれば夢の生活を手に入れられますね。
第二の住まいがあると、ホテルやペンションに宿泊するのとは違った良さが味わえます。
同じ町や自然環境に何度も訪れることで、その地への愛着がわきますから、より安心して寛げる場として居心地の良さを感じられるようになるでしょう。
セカンドハウスがあれば、今まで頑張ってきた自分や、支えてくれた家族への素晴らしいプレゼントになると言えそうです。
この記事では、そんなセカンドハウスを老後に所有するメリットと所有する際のバリアフリー対策における注意点についてお伝えします。
Contents
セカンドハウスを老後に所有する3つのメリット
この章ではセカンドハウスを老後に所有するメリットを、3つに絞ってお伝えいたします。
【メリット1】地域のコミュニティでエンジョイできる
セカンドハウスを所有すると、メインハウスのある地域とセカンドハウスのある地域、それぞれのコミュニティの人たちと触れ合うことができますね。
例えば、都心に住む方が、沖縄にセカンドハウスを所有することとなった場合。
沖縄ならではの人とのつながりや、沖縄の文化に触れるようにすると、よりセカンドハウス暮らしが味わい深いものになっていきます。
沖縄には、「いちゃりばちょーでー」という方言がありますが、これは「一度出会えば、皆兄弟」という意味を持つ言葉です。
こうした人とのつながりを大切にする文化が沖縄には根付いていますが、他の地域でもこのような考え方をするところが沢山あります。
セカンドハウス暮らしでは、思い切って地域の人との交流を深めてみてはいかがでしょうか?
特に男性は、仕事中心の日々を過ごしていた分、地域の人との交流の時間が今まではあまり持てなかったかもしれません。
セカンドハウスを所有したら、横のつながりを大切にし、新たな交流の場を楽しむ気持ちでいることをおすすめします。
もっと生活をエンジョイできるはずです。
【メリット2】冬は暖かいエリアで過ごすことで健康面に配慮できる
年齢を重ねていくと、真冬の厳しい寒さが身に堪えるようになったと感じる方も少なくないと思います。
寒さを負担に感じる方は、沖縄など、冬でも暖かいエリアにセカンドハウスを構えて、冬場はそちらで過ごすようにするというのはいかがでしょうか?
こうした健康面に配慮したセカンドハウスを持つというのは、大きなメリットとなります。
60歳以上の年配の方では、冬場の寒暖差による高齢者に特有の循環器系の病気に気をつけたいものです。
というのも、11月~2月にかけて厳しい寒さが続く時期は、部屋の寒暖差が激しいことで血圧が乱高下しやすくなり、循環器系の病気が出やすくなってしまうからです。
高齢者に特有の循環器系の病気を予防するポイントは、なるべく温度差を無くして血圧が乱高下しないようにすることです。
もしセカンドハウスが冬でも温暖な地域にあれば、特別な対策をしなくてもヒートショックによるリスクを減らすことにつながりますね。
【脱衣スペースが最もヒートショックになりやすい場所です。】
【メリット3】家賃収入を得ることができる
老後は、田舎に建てたセカンドハウスを生活の拠点として、都心部や便利な地域に所有する家は、人に貸して家賃収入を得るというのも、魅力的な選択肢の一つです。
メインハウスを人に貸して家賃収入を得たいけれど、いずれはメインハウスに戻りたいという場合には、「定期借家契約」という方式での契約を考えてみてはいかがでしょうか。
「定期借家契約」を結ぶと、契約期間後は自動更新されることなく、入居者に退出してもらうことができます。
このようにしておけば、数年後にメインハウスに戻ることができます。
人に家を貸すと破損や汚損などのリスクも出てきますが、空き家の状態にしておくと、家はすぐに傷んできてしまいます。
ですので、セカンドハウスを生活拠点とする場合には、人に貸して住んでもらう方がメリットが多いかもしれません。
自分は気に入った自然豊かな地域に住み、今までのメインハウスには人に住んでもらうことで家賃収入を得る、この選択肢はぜひ一度検討してみても良さそうですね。
セカンドハウスを老後に所有する際に注意したい4つのバリアフリー対策
セカンドハウスを老後に所有するにあたって注意してほしいのが、バリアフリー対策をしておくことです。
バリアフリーにしておかなければ、せっかくのセカンドハウスも老後に使えなくなってしまいます。
この章では、セカンドハウスを老後に所有する際に講じておきたい4つのバリアフリー対策についてお伝えしてまいります。
【対策1】車椅子で出入りできる家にする
道路から玄関に至るまでに段差がないように、緩やかなスロープをつけるなどの工夫をします。
玄関の開口部は、車椅子が出入りできるよう広めに取ってください。
玄関扉を引き戸にすると、扉を解放した状態で出入りできるので、移動がスムーズになります。
玄関の土間から床の段差は5センチ以内に抑えておくのをおすすめします。
家の中の扉も、玄関扉と同様に基本的に引き戸にしておくと車いすでの移動が楽になりますね。
玄関回りは、一般的に段差が多い作りになっています。
現状は必要ないかもしれませんが、将来に備えてあらかじめバリアフリー化しておくと安心です。
【道路から玄関まで緩やかなスロープを計画した例】
【対策2】手すりを付ける
手すりを可能な限り家のいたるところに付けておく、もしくは後で付けられるようにしておきます。
特に必要性が高いのは、玄関回り、廊下、トイレ、お風呂の4か所です。
この4か所には必ず手すりを設置できるように準備しておいてください。
事前に建築士などにこうした手すりの要望を伝え、手すりを設置予定の場所には下地を入れておくと良いでしょう。
【対策3】ホームエレベーターを検討する
セカンドハウスを2階建て以上にするのであれば、ホームエレベーターをつけられる計画にしておくことをおすすめします。
具体的な方法としては、ホームエレベーターを後で設置できるような倉庫を上下階につけておくことです。
ホームエレベーターが必要になるまでは倉庫として使い、必要になったらホームエレベーターを設置という使い方をします。
この時、ホームエレベーターは車椅子が入るサイズの物を考慮するのが望ましいです。
一畳の押し入れサイズもありますが、後で車椅子が入るサイズに作り替えようとしてもスペースが足りなくなってしまうからです。
また、ホームエレベーターは相当重量があるため、建物の安全性に関わる構造計算に影響します。
よって建築士に予め、ホームエレベーターを将来設置できるようにしたいという要望を伝えることが重要です。
【対策4】キッチンは広めにカウンターは低めに作る
キッチン空間は広めに取って、車椅子でもスムーズに出入りができるようにしておきます。
キッチンカウンターは、車椅子の高さや身長を考慮します。
車いす生活になっても調理が出来るように、あらかじめ低めに作っておくという選択肢もありますので、検討してみていただきたいと思います。
車いす生活にならなかったとしても、高齢になってくると立ったままの作業がつらいという状況になる可能性もあります。
予め低めのカウンターにしておけば、座っていても調理がしやすくなりますね。
【車いすで方向転換できるようにキッチンを広く計画した例】
まとめ:セカンドハウスを老後に所有するメリットとバリアフリー対策への注意点
この記事では、老後にセカンドハウスを所有するメリットや建設時におけるバリアフリー対策の注意点についてお伝えしました。
セカンドハウスで悠々自適な生活を送るというのは、老後の憧れの生活の一つです。
精神的にも健康的にも豊かな生活が送れるように事前に良くシミュレーションして、セカンドハウス作りをしていただきたいと思います。
バリアフリー対策も考慮に入れて、あなたのセカンドハウスがいつまでも住みやすい家になるように願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。