BLOG
子育て中のデュアルライフ(二拠点生活)で知っておきたい3つのこと
2022.06.27 デュアルライフ

最近、デュアルライフを楽しむ人たちが増えてきています。

楽しそうだからやってみたい!と思っても、お子さんがいらっしゃる場合には、おいそれとはいかないですよね。

そこでこの記事では、子育て中のファミリー層がデュアルライフを送る上で知っておきたいメリットやデメリット、保育園や学校選びなどについてお伝えしていきます。

 

子育て中のデュアルライフ(二拠点生活)メリットとデメリット

この章では、子育て中にデュアルライフを送るとどんなメリットがあるのか、逆にデメリットとしてはどのようなものがあるのかについて見ていきます。

メリットとデメリットの双方に共通して言えることがあります。

それは、デュアルライフを考える上で、親を主体とした親目線で考えるのか、それとも子を主体とした子の立場に立って考えるのかによって状況は大きく異なるということです。

そのため、メリットとデメリットについて、親主体パターンと子主体パターンに分けて解説します。

 

メリット【親が主体のパターン】

まずは、親が主体となって考えたデュアルライフのメリットについてです。

こちらは、親の趣味嗜好を第一に二拠点目を選び、二つの拠点を親の希望に沿って行き来をするという事になります。

そうすることで、親の方は仕事とプライベートを明確に分けることが出来て、リフレッシュが出来、仕事にいい影響がプラスされるというメリットがあります。

また、家が都心部にあり、二拠点目が自然豊かな環境という場合には、大自然に親自身の心が癒され、二拠点目で新たな交友関係が出来ることで人生の幅が広がる可能性も出てきそうです。

都会の便利な暮らしと田舎ののどかでぬくもりのある暮らし、両方の良い所を自分たちのライフスタイルに取り入れることが出来るので、親にとっては大いにメリットを感じられそうです。

ただし、親が主体でお子さんの希望や意見については考慮しないというようでは、後悔することにつながる可能性が出てきてしまいます。

お子さんが転校しなければならないようなケースでは特に、家族で十分に話し合い、本当に家族全員の希望に見合ったものか検討する必要がありますね。

【見晴らしがよく落ち着いた環境に建築した例】

 

メリット【子が主体のパターン】

続いては、お子さんを主体としてデュアルライフを考えるメリットについて考えます。

お子さん本人がどうしたいのか?また、どんな暮らしを望み、どんな体験をしてみたいのか?というところを第一優先に考えるという視点ですね。

お子さんが望む学校生活の事まで考えて、子供自身が本当に望むようなデュアルライフを実現すれば、それはお子さんにとって最高の環境になるはずです。

都心に暮らすお子さんが、自然体験をしてみて、すごく楽しいと感じたり、大自然の中で伸び伸びと遊べる環境を好むようであれば、こうした自然との触れ合いの場をたくさん作れるデュアルライフは理想的なライフスタイルと言えるでしょう。

 

デメリット【親が主体のパターン】

親が主体で考えるデュアルライフのデメリットは、お子さんの意見や希望を軽視してしまったことから生じます。

子供は親に振り回されていると認識し、ストレスを感じてしまうというリスクが出てきてしまいます。

例えば、二拠点目の自然に触れる生活自体は気に入っているとしても、移動の時間が長いのがストレスになってしまうなどという事もあります。

特にお子さんがまだ小さくて自分の気持ちを上手く言語化出来ない場合などには、子供の気持ちを様々な角度からよく見極めてあげる配慮が必要になってきます。

 

デメリット【子が主体のパターン】

子供の気持ちや考えを尊重して、デュアルライフを決めたとしても、お子さんの資質を見極められないと、最悪は家庭崩壊などのリスクが生じることがあります。

例えば、お子さんご自身が「山村留学」を望むというケースで考えてみます。

山村留学というのは、都心部などの子供たちが、親元を離れ自然豊かな農山村地域の寮などで暮らし、地域の学校に通いながら自然体験や生活体験を行っていくというものです。

大好きな自然豊かな環境を自分から望んだお子さんだったとしても、実際に生活し始めて、自立した生活がまだ早かった、親元を離れたことで心が不安定になるなど、お子さん自身の資質に合っていない場合には、挫折してしまう可能性があります。

お子さんが主体で考えること自体は素晴らしいのですが、本人に本当に合っているかは親がよく検討してあげて、本格的に取り組む前にお試しをさせてあげるなど慎重にした方が良いケースもありそうです。

 

子育て中のデュアルライフ(二拠点生活)に最適な二拠点目の選び方

子育て中のデュアルライフは夫婦できちんと話し合い、お子さんにも事前に十分に説明してあげることが肝心です。

デュアルライフを送る目的やメリット、デメリットを分かり易く伝え、お子さんが納得できるようにしてあげると混乱が生じずに済みます。

出来ればお子さんが中学生ぐらいまでの間は、デュアルライフを送るにあたって、お子さんは基本的に一拠点だけで生活を送るようにして、週末に親のみが移動して二拠点生活をするような形が好ましいでしょう。

 

移動手段と距離

二拠点間の移動については、中学生ぐらいまでの間は、お子さんは移動することなく一つの拠点で生活を送るように考えることをお勧めします。

また、大人のみが移動するという場合でも、二拠点間の距離が遠く、時間がかかるようですと足が遠のいてしまうリスクがありますので、車で片道2,3時間程度までにとどめておく方がデュアルライフを末永く送れると思われます。

 

生活環境

もし、都心部で生活を送っていた家族が、二拠点目を自然豊かな田舎に設けた場合、お子さんが環境の変化にストレスを感じるケースも出てくるかもしれません。

昼間、自然の中で遊びまわるのは大好きだとしても、夜が暗くて、虫や蛙の鳴き声が怖いなどという事があったり、虫がどうしても苦手という事もあるかもしれません。

さらに、転校先で学校になじむのに時間がかかるという場合もありそうです。

クラスメートが使っている方言が理解できず会話に付いていけず、友達が出来ないという悩みが時々聞かれます。

方言に関することは学校とも連携するのと同時に、お子さんに事前に説明し、言葉による誤解が生まれたりしないように親がフォローしてあげると良さそうです。

【海が近く自然に触れ合える環境に建築した例】

 

子育て中のデュアルライフ(二拠点生活)の保育園・幼稚園や学校選びについて

この章では、デュアルライフを送るファミリーが保育園、学校についてはどのように選んでいったらいいのかを提案してみたいと思います。

 

保育園・幼稚園(認定こども園)

都心部での暮らしをしていると、保育園は待機児童問題があり狭き門と言うケースが多いですし、子供を十分に遊ばせる設備が整っていないという園も少なからずあります。

子供の教育環境を考えて、田舎に二拠点目を設けて、子供はそちらで育てたいと考える方たちが最近増えています。

田舎の方が比較的、保育園に入園させやすいですし、幼稚園と保育園の良さをミックスさせた認定こども園を選べば、幼稚園の充実した行事や教育を受けられながら、預かり時間も保育園並みとなります。

保育園に関することで気を付けたいのが、子供も二拠点を行き来する場合です。

基本的に保育園は、二重在籍することが法律上認められていません。

待機児童数の多さが問題となっている背景もあり、基本的に保育園は住民票のある地域でしか入園出来ないということです。

また、保育園は長期にわたって休園すると、退園となってしまう場合があります。こちらも待機児童問題などが理由となっています。

自治体にもよりますが、2か月以上休園する場合に退園となるケースが多いです。

一方、幼稚園であれば、状況によって二重在籍を認めてくれたり、長期にわたって園を休む場合でも退園しなくて済む場合がありますので、お子さんも二拠点間を移動するという場合には幼稚園を検討するというのも良さそうです。

ご家庭によっては、一時保育を利用したいと思われるかもしれません。

一時保育は全ての保育園で実施しているわけではありませんので、利用したい場合には、住んでいる地域の自治体の窓口で聞いたり、園のホームページをチェックすると良いでしょう。

一時保育はあくまでも一時的な保育であるとみなされるため、利用する日数や時間に制限のあるケースもあるので、事前に良く調べる必要がありそうです。

 

学校

今現在通っている学校に対して、お子さんが不安や不満をお持ちであれば、話し合って解決してあげるのが一つの方法です。

場合によっては、教育方針や環境などがお子さんに合う学校を選んで転校させることを検討すると一気に悩みが解消されるというケースもあるでしょう。

現在は学校と言っても、従来からの公立や私立の学校に加えてフリースクールがあったり、独自の教育方針をとっていたり、専門性に特化したスクールも存在します。

お子さんのために二拠点目を考えるつもりがあれば、選択肢は日本全国だけでなく海外まで視野に入れる事ができます。

 

【参考事例】子供の教育のためにアメリカ・ボストンに移住した作家・本田健さんのケース

本田さんは愛娘の教育を考えて、授業の無い学校として世界的に知られている「サドベリーバレースクール」のボストン校に入学させるために一家でアメリカに移住しました。

サドベリーバレースクールは、子供本人が好きなことを徹底的にやらせるという教育方針を持っています。

たっぷりとした時間がある中「退屈のプール」に浸かった人は、自然に何かを始めずにはいられなくなるという心理を活用して、子供たちを自然にやりたい事に向かわせるという手法をとっています。

本田さん自身は、仕事のために2か月に1回のペースで日本に帰国するという生活を送っているということです。

本田さんは、教育について考える中で「バレーを好きなだけ踊れるから、この学校がいい」というお子さんの意見も尊重してこのスクールを選択したという事です。

お子さんのために一番いい教育環境を探すことで、二拠点生活が始まるというデュアルライフもとても素晴らしいものになるのではないでしょうか?

また、本田さんは、お子さんがサドベリーバレースクールに入学したことで、この学校の支援になるような活動にも取り組んでいます。

人によっては、お子さんありきでスタートした二拠点目の環境で、インスピレーションを得て新たなビジネスを作るということも今後は出てくるかもしれませんね。

 

【子どもと家庭菜園ができるのも食への教育として良さそうです。】

 

サマリー:子育て中のデュアルライフ(二拠点生活)で知っておきたい3つのこと

この記事では、子育て中のファミリーが考えるデュアルライフに必要な知っておきたい事柄をお伝えしてまいりました。

ベースとして、お子さんの気持ちや将来をよく考えてあげた上でデュアルライフを考えていく方が、結果的に家族全員が幸せに過ごせるライフスタイルにつながっていくと思われます。

特にワールドワイドな観点から二拠点目を探してみると、より自分たちに合ったデュアルライフを送ることができ、人生の幅が大きく広がっていくかもしれませんね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。