ヨーロッパには子供部屋がない!? 子供部屋の真実とは?
2019.08.23
子供の住環境
子育て
子供が家の中で、集中できない理由。
それは住環境のせいであったり、ADHDやアスペルガーの気質のことを知らないまま、常識だと思っているスタイルで、関わったりと、理由は様々でした。
興味深いもので、家の環境が、自分たちの人生にそんなに大きく影響しているって、そこまで考えたことがない人がほとんどでしょう。
さて、そんな中興味深い質問をいただいていますので、今回はそれを紹介しましょう。
Q&A ヨーロッパには子供部屋がないって本当?
(ご質問)
八納さんの著書「わが子を天才に育てる家」を拝見して知ったのですが、ヨーロッパには子供部屋がないというのは本当ですか?子供はどこで寝ているのですか?
(八納の回答)
拙著にも記載していますが、ヨーロッパの全ての国ではありませんが、20世紀後半ぐらいまではフランスやドイツなどには、子供専用の個室がありませんでした。
近年になってようやく、子供専用の個室の間取りが出来始めたようです。
では、子供はどこで寝ていたか?
家族が一緒に過ごすファミリールームの一角にベットにカーテンで仕切って寝ていたのです。
ファミリールームというのは、日本の間取りで言うと「家族専用リビングルーム」みたいなものでプライベート空間として位置付けられています。
アメリカの場合は「子供は生まれながらにして一人の存在」として、子供部屋を与えられましたが、ヨーロッパでは「生まれた時は動物と一緒で、一人前の人間になるように育て上げて」いきます。
ヨーロッパでは、「自分の部屋や個室を欲しい!」と子供がいうようになれば「じゃ、独立して自分で家を持ちなさい」といって自立を促すのが風習としてあります。
ここで想像していただきたいのは、日本において「子供部屋は必要OR不要」という話の中で、子供部屋が必要という発想の根底には、アメリカ式の子供部屋のイメージがあり、不要という発想の根底には、ヨーロッパ式の考え方か、日本に昔からある「大家族で一緒に暮らす」という考え方のどちらかのイメージがあるのです。
また、それ以外には
「自分は子供の頃子供部屋が無かったので、子供に与えたい」
「私は、子供の頃一人部屋でさみしかったから子供部屋なんでいらない」
という、自分たちの子供の頃に関しての思いから、子供に与えたい環境が変わる場合もあります。
「我が子にどういう環境を与えてあげたいか?」
それを発想する時に、あなたの考えがどこから来ているか?
ぜひこれを機会に探ってみると面白いでしょう。
そして最後にアドバイスですが、我が子に与える環境は、あなたの要望でなく、「わが子の資質」をみて、選び抜いてあげましょう。
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。