YANO'S BLOG
わが子はどこで勉強すればいいの? 勉強させる時に注意すべき5つの視点
2019.09.24 子供の住環境 子育て
子供部屋が勉強部屋化することで起きる弊害の話を何度となくお伝えしてきましたが、「じゃ、具体的に子供はどこで勉強すればいいのだろう?」と思う人も多いことでしょう。
 
その前になぜ、子供部屋を勉強部屋化させて勉強することをお勧めしていないのか?
大きく2つあります。
 
 ▼部屋でこもって一人で勉強することが勉強だと思ってしまうから
 ▼静かな環境でないと集中できない癖がついてしまうから
 
詳細を知りたい方はこちらをクリックしてください。
 
上記の話からすると、子供部屋で勉強させる場合でも、一人でなく他にも人がいて、比較的ガヤガヤしながら、みんなで会話をしながら行う勉強であれば問題ないと私は考えます。
 
そのように考えると、
 ・他の家族が同じ場所にいる
 ・比較的ガヤガヤしている
ような場所は、家の中でリビングかダイニングでしょう。
 
ですので、家の中で普段勉強させるのなら、家族が一緒にいながらリビングかダイニングまたはワークスペースやワークルームで勉強するのが一番だと考えています。
 
このように言うと「受験前は集中させるために子供部屋でこもって勉強してもいいのか?」「リビングではTVを見るから勉強はできません」「ダイニングテーブルの上を汚されたくないのでここではさせたくありません」など、言って来る人もいますので、あらかじめ言っておきますと、上記はあくまでも一般的な回答で、それをみながらそれぞれの家庭では、本質的にどこが良いかを考えてみてください。
 
さて、そんな中でも多くの家庭では、「ダイニングテーブル」で勉強させています。
「他の子は、部屋の学習机で勉強しているのに違いない」と思っている親御さんは多いですが、下の表のように意外とダイニングテーブルで勉強をさせている家庭は多いものです。
 

出典 ノムコムキッズ

 
 
実際に最近はそういう情報も出回っているので、「ダイニング学習」のことを知っている人もいるでしょう。
 
しかし、ダイニング学習がうまくいかない子供もいます。また、ダイニング学習だと「あしたの準備の忘れ物が増える」という自体まで発生しているのです。
 
以前にも、お伝えした内容ですが、ここでは、どういう場合うまくいかないかを5つのポイントに取りまとめてそのことをお伝えしましょう。
 
 

ポイント1 母親の本音がダイニングで勉強させたくない時

 
いくらダイニング学習がいいと言っても、夕食前に消しゴムのカスだらけになるダイニングテーブルの状況にイライラしてしまうお母さんの場合は、ダイニング学習をお勧めしません。なぜなら、子供にとって安心感の中で、勉強をすることが大切なのにもかかわらず、母親がイライラしていたらそちらが伝播して我が子が緊張してしまうからです。
 
 

ポイント2 適正な椅子を使っていない時

 
ダイニングテーブルの高さは70cmありますが、小学校低学年の時の机の高さは50数センチしかありません。ダイニングテーブルの高さに合わせながら、足がブラブラしないような「ストッケ」みたいな椅子を使わないと姿勢が悪くなり、集中できません。必ず、正しい姿勢で、かつ、足がブラブラしない工夫をしてあげましょう。
 
 

ポイント3 照明の明るさが足らない時

 
ダイニングは基本食事が美味しく見える明るさ設定なので、学習をする明るさほど明るくありません。また手元が暗くなりやすい側面もありますので、これから家を建てる場合は、明るさの設定に気をつけ、すでに住んでいる家の場合は、電気スタンドを置くなどの工夫をしましょう。
 
 

ポイント4 目の中に気が散るものが入る時

 
ダイニングテーブルの上に、アイパッドや雑誌、お菓子などが乗っていると気が散って仕方がありません。特に発達障害の傾向のある子の場合は、それがより顕著です。どうすれば気が散らない環境設定ができるかを考える必要があります。
 
 

ポイント5 学校の道具を子供部屋においている時

 
ダイニングで勉強した後、あしたの用意をするために部屋に戻ろうとするときに、多くの子供が集中力を欠いてしまい、忘れ物をしてしまうのです。
 
 
このように5つのポイントを認識して、それぞれの対策をしておくことが重要です。
 
 
 
 

 

 
 
 
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。