YANO'S BLOG
Q&A エアコンが効かないんですが、どうすればいいですか? 家づくり110番
2019.08.01 省エネ(エコハウス) Q&A 家づくり110番 エアコン
※以前投稿した内容を項目を増やしてブラッシュアップしました。エアコンが効かずに困っている人はご覧ください。

ご質問

ここ最近蒸し暑くて、エアコンをかけてもあまり快適でありません。どうすれば快適に暮らす部屋にすることが出来ますか?
 

八納の答え

梅雨の時期や真夏は、蒸し暑くて家で過ごすのも大変になりやすいことと思います。
家の断熱性能や気密性能に関わる部分もありますが、共通して出来ることをお伝えします。
 

その1)日中直射日光を家に入れない工夫をする

 
まずは、朝日や午前中の直射日光を家に入れないことを心がけてください。
多くの場合、西日は熱くなるから入れないけど、朝日や午前中の直射日光を家に入れることに違和感を感じません。しかし、午前中の東側から差してくる直射日光は西日と全く同じだけの熱量を含んでいて、それが側面から入ってきます。
 
このことにより、午前中に一気に室内温度が上がってしまうのです。これが、まず日中の家の中の温度が劇的に上がっている原因になっていることを知っておきましょう。
ポイントはすだれなど、直射日光を日中を通じて極力入れない工夫です。
 

その2)部屋を除湿する

 
少しでも風が吹けば窓を開ける人が多いですが、窓を開けて過ごすとどうしても湿度が上がってしまい、部屋がジメジメしてしまい、不快になってしまいます。
 
夏は窓を開けて、扇風機でしのぐ!という方に対しては、それを変えてもらおうとは思いませんが少しでも快適に暮らすということで改善されたい方には、「窓を閉めて除湿器などで湿度を下げる」ことをお薦めします。エアコン嫌いの人が「エアコンの空気が嫌!」とよく言いますが、あれは快適な湿度ではない状態でエアコンを使っているから起こることなのです。
 
例えば、湿度70%でエアコンをかけた場合、この場合は湿って体にまとわりつくような空気がひんやりしてやってきます。これが不快感を呼ぶ原因になっています。出来れば40~60%ぐらいの湿度に落とし、その状態からエアコンをかけると、不快な感じが減るはずです。ぜひ実践をして自らその変化を感じてみてください。
 

その3)エアコンを使うのなら連続運転

 
電気代を浮かせるためにエアコンのON OFFを繰り返す人が多いですが、車の街中走行と高速走行でガソリンの減りが極端に変わるのと同様、エアコンのON OFFを繰り返すと電気代が思った以上にかかります。エアコンの連続運転を活用したほうが快適性をずっと維持できます。
 
また、財団法人省エネルギーセンターの資料に、暖房に使っている電気代などに対して、冷房はその10分の1程度だということが分かっています。
 

冷房は全体の2%、暖房は22.9%とその差は10倍以上

 
冷房期と暖房期の長さが違うこともありますが、熱中症などで亡くなる方も増えている中、命を削ってまで暑さに耐えるのは、本末転倒だと思います。
その1、その2を活用しながら、ぜひエアコンを上手に使ってみましょう。

その4)室外機の状況を確認する

 
意外と忘れられているのが室外機の設置状況です。
例えば、室外機の熱風がうまく流れないとエアコンの効きが悪くなります。
また室外機が熱くなりすぎると同様にエアコンが効きにくくなります。
例年と効きが違うなどの場合は、室外機の状況も確認しましょう。
前面が狭すぎる場合は、上向きに排気をするカバーなどもありますので、合わせて確認しましょう。
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。