YANO'S BLOG
8050問題にもつながっている「障がい者の人たちが住まう場所を増やしたい」
2019.08.29 省エネ(エコハウス) 障害者グループホーム
あなたの周りに、障がい者の方や関係者がいたらぜひシェアをお願いしたい内容を今回はお伝えします。
 
私は普段、住宅以外にも幼稚園、保育園、こども園などの幼保施設の設計と合わせて、障がい者のための住む場所「障害者グループホーム」の設計なども手がけています。
 

繰り返しますが、今回は、障がい者の方が住む「住まい」について多くの人に知っていただきたいことをお伝えします

 
障がい者は、基本的に「身体障がい」「精神障がい」「知的障がい」に分類されます。また、1区~6区というふうに、障がいの重さが高くなるほど、数字が大きくなります。
 
 
いま全国に障がい者は、合計で740万人いて、在宅者は今約687万人と全体の93%近くになります。さらにこの数年で総数が増えて900万人近くにもなっていると言われています。日本人口の7.5%にあたる人数です。
 
そして、年々障がい者の出生率も増えていて、人口減少する中、障がい者の比率は高くなる一方です。
 
詳しくは内閣府のHPをご覧ください。
 
現在、障がい者を持つ親の年齢で70歳以上の方も多く、
「この子は私たちが死んだらどうやって生きていけばいいんだろう?」
と、日々不安に感じています。
 
これはこの数年、取り上げられる「8050問題」にもつながる話です。
 
実際に、8050問題の家族の中には、長年引きこもっているわが子との間に起こっていることも多く、少なからずその中にも障がい者が含まれています。
 
しかし、施設は人数の1割にも満たなく、圧倒的に不足しています。
そういった中、障がい者を持つ、親たちが連携を組んで、昼間に働ける就労支援施設を作るも、人数の確保と運営ノウハウがないためにうまくいかないケースも多く、非常にもどかしい状況です。
 
根本的な話からいくと、圧倒的に障がい者の方々が、自立またはサポートを受けて住める「住まい」が足らないところに原因があります。
 

正直彼らの「住まい」が、いくらあっても足らない状況なのです

 
現在、国の許可が出るのは、10名以下で住める「グループホーム」。トイレやお風呂、リビングダイニングが各階に1つづつあって、各階に5人づつが住まえる「家」みたいな形態です。新築で建ててもいいですし、街中の空きビルなどを活用してグループホーム化することも可能です。
 
実際に、空き家対策として障がい者のグループホームにして、事業を立ち上げている会社も出てきました。
 
また事業としても、一人の責任者で30人まで看ることが出来るので、10名×3棟=30人という形でグループホームを造ると経営的にも利益の最大化が可能です。
 
国からの給付金と一度住むと生涯ずっとそこに暮らす人がほとんどのため、空室率も気にしなくていい、家賃もある程度国から保証されているような形態のため、一般的なアパート系不動産投資よりも安定的で、表面利回りも15%近くで回る実績も出ています。
グループホームは、一般の法人でも運営が可能です。
 
1区~3区の障がい者の方の場合は、自立して生活も可能なため、そういった方々に住んでもらうグループホームに関しても、各地方自治体も協力的だと聞いています。※地域差があるかもしれません
 
しかし、最近福祉関連事業として、障害者施設系の利益率がいいということで、斡旋する会社も出てきて、そことの間でトラブルも増えているという実情を関係者からも聞きましたので注意が必要です。
 
 
2017年に私の事務所では広島市の五日市にグループホームと就労支援施設、デイサービス、介護事業所を併設した障がい者施設を設計させていただき、2018年には広島市西区観音台と2019年には広島市西区三篠にも10人が入居できるグループホームを完成させました。
 
今後、こういった施設プロジェクトがどんどん増えて、障がい者の方が住まいやすい住環境の整備が進むことを祈っていますし、私自身そこに「家づくりで培った住み心地のいい住まい」を提供できればと考えています。
 
ここで注意が必要なのは、「安かろう、悪かろう」の施設を作ってしまうと、10年後に施設運用が苦しくなることが明白な点です。特に障がい者は、デリケートな人が多いので、住環境自体が安心して心落ち着くものにする必要が大です。
 
そのためには、弊社が採用しているような「高気密高断熱工法」で自然素材で空気の美味しい空間づくりが、本質的に重要になってきますし、10年後確実に差別化を図ることが出来るでしょう。
 
 

【20人が住めるビスタ観音台】

 

【三篠 障害者グループホームりらっくす(仮称)】

 
 
さらに、グループホームと就労支援施設の組み合わせで、収益がしっかりと上がって平均20%で回るビジネスモデルもあります。このことに興味がある方は、ここをご覧ください。
 
 
弊社のここ数年の抱負の一つに「障がい者施設を地域に普及させる」があります。
最近、全国展開している法人様からもコラボレートの打診がありました。
 
この記事を読んだ方で、周りにご興味がある方がいましたら、ぜひシェアをしてください。
 
 
 

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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。