寝苦しさを解消する4つの方法 1日280円の冷房代は高いのか?
2019.08.03
家づくり成功のツボ
エアコン
ここ最近寝苦しい日が続いていることと思います。
普段住宅の設計をしている時は、屋根の断熱や日射をどうやって防ぐかなどを盛り込みながら対策は出来るのですが、すでに住んでいる住まいにおいてこの寝苦しさをどうすれば解消できるか?を4つの項目にまとめました
その1 命を削ってまで省エネをしない意識が必要
「エアコン=電気代がもったいない」
と思い込んでいる人はとても多いのですが、近年の酷暑による熱中症で亡くなる人が後を絶ちません。また、亡くなる人は年配に多く、年配の方ほど「エアコンは勿体無い」と思い込んでいる人が多いのです。
冷房を必要とする時期は、暖房に比べて短く、電気の消費量だけで見ても1/10以下です。
この事実を知り、少しでも寝苦しいと感じる場合は、エアコンを使ってみるという選択肢も自分に許可をおろしましょう。
その2 エアコンを連続運転させる
エアコンを使うと言っても、「寝る時1時間だけつける」という人も多くいます。高気密高断熱の家であれば、その後扇風機などでそよ風を吹かせるだけで気持ちよく寝れる可能性はありますが、そうでない場合は、エアコンが切れると同時に熱気が降ってくるような感じになり、再び目を覚ましてエアコンを30分だけ入れて寝入るというような繰り返しをします。
これでは、眠りが浅くなり体調を崩しやすくなります。
ここで、重要なのは「朝までエアコンをつけ続けてもいい」という許可を自分に下ろすことです。
でも、そこで気になるのは電気代でしょう。
例えば、定格冷房能力が4kW(無断熱の家14畳用程度)のエアコンの場合、1時間あたりの電気代は3円〜35円ぐらいになります。仮に8時間冷房すると高くても、280円/日です。仮に丸2ヶ月毎晩使って一部屋で最大かかって16,800円です。年間に一部屋2万円弱のお金を投じることが出来るかどうか、これを高いと感じるか、自己投資と考えるかはそれぞれの価値観ですが、個人的には無理をしない範囲で薦めたい内容です。
その3 窓を閉めて除湿し、扇風機で空気をかき混ぜる
エアコン嫌いの人は多くいます。夫婦でエアコンの好き嫌いが別れると大変です。しかし、エアコンの冷房嫌いの人に共通するのは「べったりとまとわりつく冷気が嫌」というものです。
この原因は湿気。湿度は60%以上になると不快に感じやすくなります。特に寝汗をかくと体温による室温上昇とともに湿度上昇にも繋がり、それが余計不快に感じさせるのです。
そこで活躍するのが除湿機です。あまり近くにおくと音などがしたり発熱したりするので、少し離した場所に置き、湿度が60%以下になるまで除湿します。エアコンの除湿機能を使うのもいいでしょう。窓を開けたがる人もいますが、外気の湿度が高ければ寝苦しくなるばかりです。基本は窓を閉めて除湿することです。
そしてエアコンの風は出来れば直接人体にあたらないようにします。出来れば下向きよりもフラット方向に風を吹きながら、それが人体にあたらないようにするのがベターです。
そして、ここでポイントなのが扇風機などで室内の空気をかき混ぜます。そうすることで、かすかな空気の流れを感じながら、べっとりせずサラッとした空気を感じながらぐっすりと眠れるでしょう。
その4 寝る場所を変えてみる
上記とは全く違う視点ですが、寝る部屋を変えるのも一つです。例えば西日が強い部屋や木造2階建ての2階などは、夜熱気がこもっていて、なかなか熱が取れません。
日本では自分の部屋以外で寝るという発想を持っている人が少ないですが、家の中をくまなく調べて快適に眠れそうな場所を見つけるのも重要です。
そういう目でぜひ家を調べてみましょう。
いかがだったでしょうか?
エアコンを使うことに対する、罪悪感を持っている人が意外に多いのですが、自己投資として自分の体を大切に扱う感覚も寝苦しさを向き合うには大切な要素です。まずは試しに色々とやってみてください。
家と家族の幸せとは
どのように関係があるのか?
特別無料PDFプレゼント
どのように関係があるのか?
特別無料PDFプレゼント
100軒異常の注文住宅の設計を通して
数多くの成功と失敗を見て来た建築士が、
「失敗しない家づくりのヒント」を解説した
無料PDFをプレゼントいたします。
数多くの成功と失敗を見て来た建築士が、
「失敗しない家づくりのヒント」を解説した
無料PDFをプレゼントいたします。
この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。