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省エネ化、高気密高断熱化があなたの生活に直結してくる側面とは?
2019.06.30
弊社の建築に対する考え方
省エネについて
しかし、自分の生活に省エネがどう直結しているか分からないとピンと来にくいものです。
では、どう直結しているのでしょうか?
例えば、「日本の家は寒すぎて、年間交通事故死亡者数3500人の約5倍の170,000人が心筋梗塞や脳梗塞で亡くなっていて世界で断トツ」と聞いても、この事実は、かなりインパクトがあるはずですが、若い世代はピンと来ないものです。
では、すぐにでも影響しそうなこととしてどんな事があるでしょうか?
今後電気代の高騰により光熱費のしわ寄せがやってくる
太陽光発電の固定買取制度などをいち早くはじめたドイツでは、電気代がこの10年で高騰しています。高騰しているというよりも、今後も電気代が安くなることはないでしょう。
なぜなら、固定買取制度で買い取った電気の単価が高かったため、全ての電気代にしわ寄せが来ているからです。
しかし、ドイツでは電気に対してそこまで依存していないライフスタイルを送っているので、懐事情には影響しますが、電気に完全に依存している日本ほどではありません。
そして、この流れが日本にもそろそろやって来ます。これから10年ぐらいかけて電気代が2〜3倍になっていく可能性も十分あります。
【出典元:経済産業省HP H21年から5年で約1.4倍に!】
仮に電気代が月2万円かかって入れば、4〜6万円までになってしまうのです。
それが同じ家の規模でも省エネ性能を高くした家だと月5千円で済んでいたとしたら、1〜1.5万円程度で抑えることが出来ます。
これは遠い将来ではなく、すぐ目の前に広がりつつある事実です。
医療費分のお金を自分の好きなことに使える可能性
冬になると毎年家族の誰かが、インフルエンザにかかってしまう。風邪を頻繁にひくというのは、家の環境によるところが大きいです。
医学的に屋内空間が18度以下になると健康を害するリスクが上がると言われています。
また、冬の屋内湿度が50%以上に保たれると季節性インフルエンザに家族間でかかりにくくなるというデータもあります。
実際に私が設計させていただいた幼稚園では、インフルエンザにかかった園児の人数が1月に50名だったところ、業務用加湿器を導入したところ、2月は5人にまで激変。翌年から、インフルエンザにかかる園児数がガクッと減りました。これはある程度気密性の高い作りでないと難しいですが、環境を整えるとそこまで出来るのです。
【インフルエンザに感染した園児が劇的に減ったりゅうせん幼稚園】
日々、病院に通う費用を考えるとどうでしょうか?病院に通わなくなると、その分をレジャーなど楽しみに使った方が絶対に楽しいでしょう。
また、少し先の話の人もいると思いますが、60歳以降、病院のお世話になるかならないかは、健康寿命(健康に暮らしている人生の寿命)によります。
日本の平均寿命は女性で88歳と90歳近くになって来ていますが、健康寿命が伸びている訳ではありません。
定年を迎えた時に最低でも2000万円は貯めておいてくださいというような話が出てきていますが、健康寿命を伸ばさないと医療費に吸い取られてしまいます。
そういった意味でも、若い人は若いうちから健康寿命をのばす素地を身につけ、住環境の省エネ化を図ることで、将来の健康を維持させることが重要です。
いかがだったでしょうか?
少しでも、身にしみる部分が出てきたでしょうか?
弊社では、省エネ先進国水準並み以上の建築しか設計しません。
それが、人に優しく、そして地球に優しい建築につながるからです。
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。