YANO'S BLOG
凸凹症候群(発達障害)への理解を深めよう
2018.10.31 メルマガバックナンバー 発達障害
発達障害カウンセラーの吉濱つとむさんの
話を週末コラムでもお伝えしましたが、
週末コラムでお伝えした「傾聴」以外にも
重要な話をいくつか聞きました。
 
今回からは、いきづらさと住まいの関係
についてお伝えしたいと思います。
 
まず、発達障害についてまだまだきっちりと
した認識が広がっていないので、
今回はそのことを心理カウンセラーの
妻から教わった内容を交えて、
お伝えしましょう。 
 
発達障害というと、
イメージが分かりにくいのですが、
凹凸症候群といったほうが分かりやすいと
吉濱さんは言っていました。
 
凹凸症候群というのは、秀でた部分と
そうでない部分の差が大きいという意味です。
 
例えば、絵を描くのがとびきり上手だけど
人との会話となるとからっきし、みたいな
実はどこにでもあるような資質も、
この凹凸症候群に入ってきます。
 
そして凹凸症候群の中で代表的なのが
アスペルガーとADHDです。
 
では、それぞれの特徴を妻のアドバイスを
元に、これから説明していきましょう。
 
 
アスペルガー
 
とても真面目で、優しく、人に尽くします。
また、興味のあることにはとことんまで
突き詰めて、時間を忘れて取り組みます。
 
その反面、気を使い、うじうじ考え、
自己否定の傾向が強く出ます。
 
仕事で怒られても、内心は焦っていて
何か言おうと思うけど、適切な言葉が
浮かんでこず、顔に表情が出ないままなど
 
上司の怒りをさらに買ったりします。
 
本人は緊張しているのに、表情に出ないから
他人から見るとふてぶてしく見える。
 
ここに本人の生きずらさが出てきます。
 
これは大人のアスペルガーの傾向でも
ありますが、これを子供にそのまま
当てはめていっても同じことが
言えます。
 
 
ADHD
 
物事を計画通りに進めることが困難。
これをやらないといけないと思いながら
衝動的に目先の快楽に走ってしまう
傾向があります。
 
話をするのが得意な人、
企画力がある人も多いですが、
前置きが無くいきなり話を始めたりするので、
突拍子がない感じに人から思われがちです。
 
アスペルガーは、
これをしようと決めれば淡々とできるが、
ADHDの人はそれが困難になるという
違いがあります。
 
 
以上が、アスペルガーとADHDの
数あるうちの特徴の一部です。
 
 
ただ、ADHDとアスペルガーには
明確な線引きができる人はいないので、
多くの場合、両方が混じり合っているので、
これらの症状が混合している場合が多いのが
一般的です。
 
発達障害の業界的には、
そういう意味でも全てが
グラデーションでつながっている
というニュアンスで、
 
凹凸症候群のことを
自閉症スペクトラムと称していますが、
それだと特徴を掴みにくいので、
吉濱さんはアスペルガーとADHDという
従来の言い方でまずは特徴を捕まえると
いいですよ、と話をしてくれました。
 
次回に続きます。
 
 
八納啓創
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この記事の著者
八納客創(やのけいぞう)
一級建築士 G Proportion Architects 代表。
「快適で居心地よく洗練されたデザイン空間」を探求している1級建築士。「孫の代に誇れる建築環境を作り続ける」をビジョンに、デザイン性と省エネ性、快適性を追求する一般建築を、そして住宅設計では「笑顔が溢れる住環境の提供」をコンセプトをもとに、会社員から経営者、作家など幅広い層の住宅や施設設計に携わる。