1.箱作りの発想だと数年後に淘汰される
これまでの施設は「年利何%の箱をつくる」という発想でたくさん作られてきました。サ高住についてもそういう視点での施設づくりが多いようです。もちろん利率なども大切な要素ですが、このままいくと確実に施設の供給過多の時代がやってきて、単なる箱としてつくられた施設は淘汰されていくでしょう。
「どうしてこの施設を選んだのか?」「他の施設と何が違うのか?」など、これらの要素に磨きをかけることが必要不可欠です。
2.住むだけで癒される空間づくり
1のポイントにも繋がってきますが、施設を選ぶポイントとしては「快適性、安心感、健康的、充実感」などをあげることが出来ます。当社の場合は、家づくりを通じて培ってきた「住むだけで癒される空間づくり」を施設に活かすことで、空間クオリティを高めることをしていますが、これからの施設づくりには欠かせない要素の一つでしょう。具体的な要素としては、内装の素材、室内の空気環境、特殊なものとしては「磁場」を整えることなども重要な要素だと考えています。このあたりを経済性と合わせてどこまで考え抜いたかが施設づくりのポイントになります。
3.設計事務所が施設造りに入るメリットを知る
サ高住を計画する場合は、設計事務所を介さずに直接工務店に発注する場合などもあります。これは施設規模にもよりますが、仮に建設費の総額が3000万円を超える場合には、設計事務所が設計するメリットも沢山出てきます。その理由としては、4で後述する工務店数社による競争入札によるメリットもありますが、設計事務所が建主側の専門的な窓口として施工側とやり取りする点、コストコントロールをする点、建主のご要望を設計事務所ならではの経験と知識で、クオリティの高い施設づくりが出来る点などを挙げることが出来るでしょう。
4.工務店数社による健全な競争入札原理を活かす
設計事務所が入るメリットの一つが「同じ図面で数社の工務店で見積もりをとり、経済性を追求することが出来る点」です。一つの例ですが、総工事費を1億円で計画しているプロジェクトがあるとしましょう。仮に5社程度で見積もりをとると、「9000万円~1億3000万円」ぐらいの見積もり金額が出てきます。この例を聞いてびっくりされる方もいるかも知れませんが、これは平均的な話です。これぐらい工務店によって、金額の違いが出るのが建設業界の特徴なのですが、これを健全な範囲で競争原理を活用することは大きなメリットになるでしょう。
5.施設造りは現場で動いている!
繁盛している施設を展開されている会社様には、施設づくりにおいても共通するエッセンをもっています。それは、「現場主義を徹底されているところ」です。施設のプロジェクトがスタートすれば、定例会議など、施設運営に関わる皆が全員参加し、その後の現場の立ち会いも全員でされるほどの徹底ぶりです。施設建設中から関わることで、施設に対する意識を高めることが出来るのは、施設の運営が始まってからも重要でしょう。「施設運営は建設中から始まっている」そういっても過言ではありません。
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